YOKE事務局長の鈴木一博です。
師走を迎えたかと思ったら、年末のごあいさつの時期になっていました。時の流れは速いものです。昨年は、ウクライナやパレスチナといった世界情勢に触れましたが、変化はあったものの結局は膠着とも言ってよい状態でまた年末を迎えてしまいました。
国内に目をうつせば、元日の能登地震はお正月気分が吹き飛ぶ衝撃を受けました。その後もこの地域を襲った豪雨災害など、自然の脅威は心身の傷を癒すいとまも与えてくれませんでした。能登地方に限らず私たちはさまざまな脅威に常にさらされています。列島に緊張感が走った南海トラフ地震注意情報、確率が高まっていると言われている首都圏直下型地震に加え、台風や豪雨は、同じ地域で長時間停滞することが多くなっているようです。
このような中、横浜市から受託した今年の多文化共生セミナーは、中区の埋地地区にある地域防災拠点を使わせていただき、在住外国人を交え地域の方々を対象として実施しました。専門家の講義に引続きグループワークでは、災害時に外国人と協働する際の課題や、その解決のために日頃から心がけることについて、意見を出し合いました。日頃から、国を超えて声をかけたり交流をするなどコミュニケーションやふれあいをもつことが大切、という意見が多くありました。いざというとき、言葉の壁・こころの壁・制度の壁に直面することが多くありうる外国人の方々を支え共生していくための実践を積み上げていかなければならないことを改めて痛感しました。
でも、災害はないに越したことはありません。来る年が皆様にとって健やかで穏やかな年となりますようお祈りいたします。良い新年をお迎えください。
公益財団法人横浜市国際交流協会(YOKE)
事務局長 鈴木 一博