施策2 人と人を「つなぐ」-地域や学びの場におけるつながり ◇施策の目標・方向性 ・自治会・町内会をはじめ民生委員・児童委員、社会福祉協議会など地域団体や区役所、学校、市民利用施設と連携を図りながら、モデル地域における多文化共生の風土づくりに集中的に  取り組み、その事例を活用しながら、他の地域への拡大を図ります。 ・小中学校において、日本人児童生徒や保護者の多文化共生への理解を深め、講師を務める外国人の地域社会での一層の活躍を促進します。 ・国際学生会館の留学生が、安全・安心に暮らせるよう、また地域で活躍できるよう取り組みを進めます。 □現状と課題 ・連合自治会・町内会単位でモデル地区を選定し、多文化共生に向けた取組を進めていますが、エリアの漸進的な拡大が必要です。また、取組に際しては、地域で中心的な活動を担う人材の  協力や住民の共生への意識の変容に繋がるような取組も実施していきます。 ・外国人向けの生活ガイダンスについては、地域社会で暮らす上でのルールや行政情報を理解する機会とあわせ、日本人が外国人に対する理解を深める契機となるような工夫が必要です。 ・外国につながる若者を中心に、地域社会で主体的に参画し、担い手となるような、仕組みや場づくりの充実が求められています。 ・外国につながる児童・生徒が在籍する小中学校においては、児童・生徒はもとより保護者も含めて多文化共生への理解が進むような取組が必要です。 ・留学生が地域行事に積極的に参加することで地域が活性化し、担い手としての役割も期待されています。また、自然災害の多い我が国においては、留学生が災害や防災について学び、  いざという時に自らの身を守れるよう、日頃から準備しておく必要があります。 【Rainbowスペースの防災活動】 自然災害の多い我が国において、防災意識を身につけ、発災時に迅速な対応をとることは重要ですが、外国人に浸透を図ることは困難な面があります。そこで、なか国際交流ラウンジで 活動する外国ルーツの若者たちの拠点「Rainbowスペース」では、地域防災拠点訓練の広報チラシの翻訳、当日の通訳等を担っています。その他にも、中消防署からの依頼で外国人向け 防災啓発ビデオ(中国語版)を作成したり、中区のマリンFMの防災情報の多言語版ナレーションに協力するなど、地域社会と外国人との架け橋となっています。 【写真】 【留学生の地域行事への参加】 自治会の活動に参加する若い世代が減る中で、国際学生会館の留学生は祭礼の神輿渡御、盆踊り、餅つき等の地域行事に参加して、伝統文化の担い手として活躍しています。地元の 5自治会と協働で開催する潮田交流プラザ秋まつりでは、留学生が母国料理やお茶・お菓子をふるまう屋台やカフェを出店し、地域の住民と交流を図っています。また、地域の防災 訓練に参加し、コミュニティの一員として顔の見える関係づくりに努めています。 【写真】 〇活動指標 <活動指標>                             1 コミュニティづくり事業におけるモデル地区数(生活ガイダンスの実施、地域共生外国人委員会の設立など) 【直近の現状値】南区1,中区1,鶴見区1 【目標値(2025年度末)】 南区3,中区3,鶴見区3 〇主な事業・取組 1 南区における多文化共生に向けたコミュニティづくり 所管:みなみラウンジ 寿東部連合町内会をモデル地区とし、地域の外国人と日本人の交流会及び、外国人対象の生活ガイダンスを継続的に開催します。また新たに、UR南永田団地をモデル地区に加え、URや 地域団体、社会福祉協議会などと連携し、交流会などを実施します。 【想定事業量】地域住民交流会(寿東部3回、南永田台2回)、生活ガイダンス(年3回)、地域の街歩き(外国人・日本人)の実施 【直近の現状値】地域住民交流会(寿東部2回、南永田台1回)、生活ガイダンス(年1回)、地域の街歩き(外国人・日本人)の実施 2 中区における多文化共生に向けたコミュニティづくり 所管:なか国際ラウンジ 埋地地区連合町内会と共生プログラムを推進するとともに、新たに中区地域福祉計画と連動してモデル地区を選定し、共生プログラムに取り組みます。また、新たに転入した外国人を 対象に生活ガイダンスを実施します。さらに、外国人や外国につながる若者たち「にじいろ探検隊」が地域の懸け橋になるよう、就職を含め支援を行います。 【想定事業量】地域交流会(埋地2回、新規1回)、生活情報案内の実施(通年)、外国につながる若者の企業インターンシップ、企業との交流会 【直近の現状値】地域交流会(埋地1回、新規0回)、生活情報案内の実施(通年)、外国につながる若者の企業インターンシップ 3 鶴見区における多文化共生に向けたコミュニティづくり 所管:鶴見国際交流ラウンジ 外国人と日本人の子育てのつながりの継続とひろがりをめざして潮田地区をモデルとして「子育てつながる懇話会」を開催します。共生の地域づくりのための課題把握ワークショップ、 地域交流会を開催します。外国人の若者や教職員、行政職員などを対象に多文化共生に共感する共生型人材育成セミナーを開催します。「外国人のための子育てつながりマップ」を 作成します。外国人集住地域における保育園や小中学校等へのヒアリングをもとに、子育てをテーマにした、課題把握ワークショップ、外国人赤ちゃん会、地域交流会を開催します。 また、外国人の若者や地域住民を対象に多文化共生に向けた人材育成セミナーを開催します。 【想定事業量】子育てつながる懇話会(3回)、課題把握講座・ワークショップ(年2回)、交流会(1回)人材育成セミナー(4回) 【直近の現状値】外国人集住地域におけるヒアリング:保育園(8園)子育てサロン(4地区社会福祉協議会)小中学校(9校) 4 学校における多文化共生への理解促進 所管:みなみラウンジ 児童生徒の多文化共生への理解促進に向け、小中学校で行われる授業への支援を行います。具体的には、学校の多様なニーズを踏まえ、様々な国籍、分野の外国人講師を確保・派遣 するとともに、定例的に講師向け研修会を実施します。また、授業を行うことにより、外国人児童・生徒の心理的な成長や外国人の社会参画、活動促進などにつなげます。 【想定事業量】多文化理解授業の実施(年間 6小学校 ✕ 8回) 【直近の現状値】多文化理解授業の実施(年間 6小学校 ✕ 6回) 5 留学生による地域への参加 所管:国際学生会館 潮田交流プラザ秋まつりを開催するほか、地域主催の行事や行政・地域団体主催の行事にも参加します。また、国際学生会館が入居する潮田交流プラザの防災訓練を始め、汐入小学校 地域防災拠点における避難者への生活サポート訓練に参加します。 【想定事業量】秋まつり(年1回)、地域行事(年4回)、行政・地域団体行事(随時)、防災訓練(年2回)、防災拠点訓練(年1回) 【直近の現状値】秋まつり(年1回)、地域行事(年4回)、行政・地域団体行事(随時)、防災訓練(年2回)、防災拠点訓練(年1回)